25歳の井村友哉は製薬会社のMR。
今日は自分が担当している結城皮膚科クリニックの院長とスタッフを夜桜見物に招待した。
過剰にも思える接待の理由は院長の結城藍子に歓心を買いたいから。
38歳と年上の既婚者だったが、半年前から好きだという気持ちが芽生えて気持ちが抑えられなくなっていた。
念願叶って2人きりになり、近所の公園で桜見物を続けることに。
ニットのワンピースに薄いコートを羽織っていた彼女と怪しげに狂い咲く満開の桜を眺める。
すると、藍子が突然、手を握り、指を絡めてきた。
桜の下で思い切って告白する井村。
「こうしてると、妖しい世界に引き込まれていくみたい……わたしと一緒に井村くんも引き込まれてみる？」。
藍子の誘惑にタガが外れた井村は、むさぼるように濃厚なキスを交わす。
欲求不満だった藍子はそれだけで立っていられなくなってしまい……。
コメント
雨宮慶らしいエロス
きちんとした女性、身持ちの堅い女性のセックスを描写するときにあっさり身体を拡げさせると、女性に関する設定が嘘くさくなる。
リアリティを持たせたければ、なぜ身持ちの堅い女が体を開くに至ったか、を描かなけれならない。
当然、それは取ってつけたようなものになりがちだが、それでも全然ないよりはるかに良い。
この作品もそんな「理由あって体を開いてしまう、きちんとした女性」が男の愛撫に身をよじらせる作品。
ビッチ的な軽さもないし、男もおらつかない。
雨宮らしいエロ小説。
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