
メイクラブまでは一瞬だった。
立ち入り禁止のドアの向こう、横たわるスペースもないその空間で、私は立ったまま片足を高く上げハイヒールを壁に付ける。
足首には小さなショーツが巻きついている。
やがて体の芯に‘あれ’が来て、すべての感覚が麻痺してしまった。
「うちに来て」――黒人脱走兵・スプーンとの生活がはじまった。
愛の表現も謝罪の表現も、私を気持ちよくするための方法を、彼はファックしか知らない。
かわいいスプーン――。
黒人との愛を描いた、デビュー作を含む詠美文学の原点・3編を収録。
2023年8月人気作品
メイクラブまでは一瞬だった。
立ち入り禁止のドアの向こう、横たわるスペースもないその空間で、私は立ったまま片足を高く上げハイヒールを壁に付ける。
足首には小さなショーツが巻きついている。
やがて体の芯に‘あれ’が来て、すべての感覚が麻痺してしまった。
「うちに来て」――黒人脱走兵・スプーンとの生活がはじまった。
愛の表現も謝罪の表現も、私を気持ちよくするための方法を、彼はファックしか知らない。
かわいいスプーン――。
黒人との愛を描いた、デビュー作を含む詠美文学の原点・3編を収録。
コメント
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ただし、それは私の体を、であって、心では決してない。
クラブ歌手キムと黒人兵スプーン。
日本人の少女と黒人の恋人との出会いと別れを、痛切な抒情と鮮烈な文体で描き、選考委員各氏の激賞をうけ文芸賞を受賞した話題のベストセラー。
「ベッドタイムアイズ」。
黒人ピアニストが奏でる愛と復讐の旋律「指の戯れ」。
愛し始めた黒人中年の連れ子に翻弄される女の憎悪と慈愛「ジェシーの背骨」。
デビュー作を含む著者初期の輝かしい三編。
1996/10/20 YKから
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
読んだのはハードカバー。
久々に読んだ名作。
甘い雰囲気と冷たい感じ、
読んでて辛くなった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
のだけど、あまりの凄さに読み進められず・・・中断して多和田葉子『犬婿入り』、野中柊『ヨモギ・アイス』、江國香織『ホリー・ガーデン』、さらに桐野夏生『OUT』の上巻(この本のレビューは下巻を読んでから書きます)まで挟んで、女性作家の作品のストックが切れてしまったので仕方なく戻って、やっと読み終えた、感じ。
山田詠美って中高生向けのお話を書く人じゃなかったの!
イヤWikipediaにも‘作品は主に「大人の男女の恋愛・性愛」を描くものと、「子供や思春期の少年少女」を描くものと二系統あり[・・・]’とあったし、それを踏まえて初・山田詠美としては大人向けの方を選んだのだけど・・・私、どうやら大人じゃなかったらしいです(笑)。
まぁ「指の戯れ」の後半から少し納得いくようになり、「ジェシーの背骨」ではなんと、お風呂で汗をかいた顔でもくっきり感じるくらい、気が付いたら涙を一筋流してましたが。
というわけで切り捨てるのはまだ少し待って、今度はお子ちゃま向けの方を読んでみようと思いますが・・・
ふぅ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
どの作品にもペーソスと優しさを感じる部分が合わさっていて、それが良かった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ひねくれたり甘えたり、みんなぐっと掴まれるくらい「分かる!
」って言いたくなる。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
外国の人の愛し方ってきっと自分には受け止めきれないと思った。
指の戯れ。
奴隷のようにぞんざいに扱われた男が有名なピアニストとしてもう一度女の前に現れる。
男は女のことを好きで好きでたまらなかったんだろうな、きっと最後まで好きだったんだと思う。
愛の形や色は些細なことで多く変わってしまう。
何かに似てるけど思い出せない。
ジェシーの背骨。
ココとジェシーの攻防。
ジェシーのアンバランスさ、ひどいマムでも大好きなこと、気持ちを吐き出して成長した瞬間。
素晴らしかった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
スプーンは私を可愛がるのが上手い.
こんな風に誰かを愛したことあったけ
えろいとかそうゆんじゃない。
あたしは綺麗だと思う。
ラストは涙腺が緩んだ。
山田詠美の処女作。
あたしは好きだな。
指の戯れ
男を捨てたルイ子
それと同じように捨てられていく自分。
復讐だとかそうゆうのなんだけど
とっても切ない。
あの人がほしくてほしくてたまらなくなった
ルイ子の気持ちがたまらなく切ない。
プライドとか関係なしに欲しくなったんだろうね。
男に溺れて行く様がなんとも切ないラブストーリーです。
ジェシーの背骨
母親の愛情を知らない子供
人に対する愛し方はもちろん
愛され方も知らない子、ジェシー。
愛する男の連れ子との奇妙な3人暮らし。
とても深い。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そして、相手を愛する事と、自分を傷つける事もまた同義だ。
愛する人に対する執着が、自分と同化される。
こんな風にはならないと、思ってるあなた。
きっとその片鱗は誰でも持っているよ。
怖いくらいの気持ちの渦が胸の中心にあるよ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ただし、それは私の体を、であって、心では決してない。
クラブ歌手キムと黒人兵スプーン。
日本人の少女と黒人の恋人との出会いと別れを、痛切な抒情と鮮烈な文体で描き、選考委員各氏の激賞をうけ文芸賞を受賞した話題のベストセラー。
「ベッドタイムアイズ」。
黒人ピアニストが奏でる愛と復讐の旋律「指の戯れ」。
愛し始めた黒人中年の連れ子に翻弄される女の憎悪と慈愛「ジェシーの背骨」。
デビュー作を含む著者初期の輝かしい三編。
1996/10/20 YKから
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ちょこっとどろどろしてるんだけどそんなのを気にせずさらっと読めます。
ラストがすごく哀しい。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
三編の中ではジェシーの背骨が一番読後感が良くて好き。
「家族」って必ずしも父、母、子供ってカテゴライズされなくてもいいよなって改めて思った。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
この気持ちどう表現すればいいんだろうっておもうこと多い。
子供はストレート。
言葉が上手く操れなくても行動で話そうとしてるもんね。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
力の漲った張りのある文章。
”スプーンは私をかわいがるのがとてもうまい。
ただし、それは私の体を、であって、心では決して、ない。
”
スプーンとは、なんてことない黒人のニックネームなのですがこのインパクト。
確固たる才能。
下品な言葉が続くものの、その奥にあるのは根源的な切なさだった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
この作品で山田詠美を知り、好きになりました。
とても切なくて美しい物語を書かせたら日本一なのでは?と個人的に思っています。
恋愛ものはほぼ読みませんが、これは何度も何度も読んでしまう名作です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
無理をしながら読んで、終盤、スプーンとの別れのあたりからぐうっと良くなった。
後ろに当時の写真があるのがレトロな感じ。
作成日時 2007年06月01日 20:48
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
大いに盛り上がります。
鉄板です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
少しやらしい場面も多々あるんですけど気にならずにさらっとよめる。
最後が切ない・・・!
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そりゃ当時にしては過激スギル。
けどそれはひとそれぞれどんな男とどんな女が出会うかはわかない。
あれよあれあれ。
しっちゃかめっちゃかいろんな恋をスル。
恋は自由だ奔放でアレ。
でも自由はちゃんと宿題を用意してたりする。
キモチを確かめたかったのか自分を知りたかったのか相手にうつった自分を確かめたかったのか確実なものを欲しがる。
果てしない宿題はいよいよ困惑させる。
夏休みの宿題どころじゃない。
奔放でアレというのは口でいうほど生易しいものじゃない。
自分に会いにいくようなものだカラ。
とかね。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
「ベッドタイムアイズ」は、黒人の脱走兵であるスプーンと、クラブの歌手である日本人女性キムの性愛をつづった作品です。
二人が、引き離されることになるまでの時間を、身体を通じて溶けあっていく経過がえがかれています。
「指の戯れ」は、ルイ子のもとに、かつて気まぐれで交際したリロイ・ジョーンズが、有名ジャズ・ピアニストとして帰ってくる話。
二人の関係は以前とはまったく異なっていながらも、過去のつながりを二人が以前とはべつのしかたでたどって結びついていく過程がえがかれます。
「ジェシーの背骨」は、リックを愛するココが、彼の一人息子であるジェシーの世話に振りまわされながらも、ジェシーについての理解を深めていく話です。
愛に飢えたジェシーの振る舞いに読者のほうも感情を揺さぶられながらしだいに彼に共感をいだくようになっていきます。
著者の初期作品といえば、日本人女性と黒人男性との濃密な性愛描写を含んだ恋愛小説というイメージが先行して、多少敬遠していたのですが、三作品ともそれぞれにちがった男女の関係がえがかれており、ともあれ強い印象をのこす本でした。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
衝撃的な山田詠美との出会いがこの本でした。
今もたまーに読み返したくなります...
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ドMがドSに、ドSがドMに。
プッシィプッシィ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
萌え作品はソース定食
アニメ、特撮、アイドルと、割と浅く広くオタジャンルをカバーしている私ですが、意外とその中心たる萌えジャンルに対してはフォローが弱いんですよね。
私にとってはあくまで「萌え」ってのは調味料であって、メインディッシュにはなり得ないんですよ。
例えば『涼宮ハルヒの憂鬱』。
フィギュアとか萌えグッズもたくさん売ってるけど、これだって学園SFコメディという作品の核がシッカリあって、ちゃんとストーリーもあるし、上等の演出もあるわけでしょう。
私にとってはストーリーが白米、キャラクターがトンカツ、音楽が添えのキャベツだとしたら、「萌え」はそのトンカツにかかってるソースみたいなもんなんですよ。
だから、萌え作品って私にとっては、
ソースそのものをおかずにした「ソース定食」なんです。
それはちょっと……(汗)って思うでしょ?
そうねぇ。
例えば今だと流行りの『けいおん!
』とか。
さすがにこれだけ人気だとちゃんとチェックはしてます。
同ジャンルの他作品と比べてクオリティが高いのもわかります。
軽音楽部に集まった女の子4人の日常を描いたこの作品。
あれが少年マンガだったらさ、主人公は楽器素人でも何か一つ得意技があるとか 、学園祭のライブを成功させないと廃部になるって条件提示とか、なかなか自分を認めてくれない先輩への反目とか、あるいはいいとこを見せたい憧れの異性とか、そういう読者を物語に引きこむためのストーリー要素が盛り込まれるもんでしょう。
だけど特にないんですよね。
ただ「可愛い女の子の可愛い姿が見たい」ってニーズだけをマーケットとして作品が成立しちゃってる。
私には苦手な部類です。
だから主人公一人に各種女の子そろえましたって感じのハーレムアニメってほとんど見ないし、好きになった作品もないんですよね。
本編・本道からスピンオフした魅力としては「萌え」もすごく好きなんですけどね。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
」という言葉の軽やかさは切なくて笑いたくなる
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
スプーンとわたしの壊れるようにしか愛せなかったお話。
濃いです。
荒削りって意見もあるけど、らしい。
amyさんらしい。
テンポが良いので読みやすい。
あら?ちなみにわたしが読んだのは“ベッドタイムアイズ”だけなんだけど。
やっぱり誰かがいなくなる、って描写が切ない。
スプーン。
始まりは視線だけだったのに。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
カタカナの名前に最初の方は慣れないけど、だんだん引き込まれてくる。
すごく斬新に映った。
★ベッドタイムアイズ
「私は自分の目の前にあるものだけを愛するだろう。
目に見えるものしか見たくない。
去って行ったものは存在しないものなのだ。
」
情婦情夫の恋愛。
自分の住む世界とはあまりにも違っているけれど、真剣に愛と向き合っている様子は好感が持てる。
最後は主人公に感情移入して泣きそうになった。
★指の戯れ
「ソロイは二人きりになった途端、とても幸福になり、私はやっと彼に愛情を感じる。
」
「幸福」という単語が魅力的に感じた。
SMの話かな、と思っていたが、途中からの流れと最後の結末には驚いた。
★ジェシーの背骨
「彼が望んだのは、ボランティアのようにジェシーの面倒を見て、それに感謝される事でも、母親のように彼から慕われる事でもなかった。
」
ジェシーというのは主人公の彼の息子。
ジェシーがいない間恋人の主人公に面倒を見るわけだが、おさんどん的な要素は全くなく、荒々しいが感動もある。
ジェシーは子どもだが、人間臭くて好き。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そうか~こんな感じだったか。
後期の作品に比べて圧倒的な切実さを感じる。
書かざるをえない内から湧き出るものを。
とりあえず、自分の中で「完璧な文章などといったものは存在しない」の横に「スプーンは私をかわいがるのがとてもうまい」が刻まれました。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ジェシーの背骨が個人的にはなかなかの傑作、将来子どもを欲しがる気持ちは確実に削がれるけど・・・w
時たま出てくる鋭い指摘・斬新な表現がクセになる。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
』
このなかの「ジェシーの背骨」が私のお気に入りになった。
他の2作、むしろ私は「ベッドタイムアイズ」が読みたくて、この文庫を買ったのに、結局、世界観があまりにも、かけ離れていて、私とは違う世界な気がして、あまり好きなものとは思えなかった。
世界観が違っても好きだと思えるものもあるけど、私の苦手分野な感じがして、世界に浸れなかった。
かな。
『ジェシーの背骨』は、綺麗で若い女ココとココが愛しているリックとその息子ジェシーの話。
むしろ、ココとジェシーの話。
ジェシーはクセのある子供で、子供好きの私でも、思わず、おてあげになりそうな素直じゃない男の子。
それは育ってきた環境が、両親の憎しみの中だったということに関係しているけれど、あまりにもにじまがっていた。
ココは、子供との接し方がわからず、どうしたらいいのかと混乱する。
混乱して、怒りながらも、正面からぶつかりあって、最後には、人間と人間として、ジェシーと心を通わせることができる。
案外、こうして、書いてしまうとアッサリしてるように思うけど、
大変なのだ、こどもって。
と深く深く思った。
子供と真正面から向き合うって闘いなのだ。
ジェシーとココの最後の火事を見ながら喋るシーンが、本当にほっとできて、読み終わった後に微笑が残った。
最初に抜粋した文章の続きが、すごく好きだ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
こうした山田詠美の本は、今後も読んでいきたいところ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
いや、相変わらずかもしれないけど、読んでて疲れなかった。
最後はちょっと悲しいけど、読後感は悪くない。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
私も黒人のお尻に触ってみたいけれど、叶わない願いだろうな。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
なんか、力はいってるかんじがする。
高校生の時読んだから、性描写が正直目からウロコものだった
けど、いやらしいって悪いことじゃないのかも
男の人って、もしかするとかわいいのかも
って初めて思った本でした。
うーん。
でも、エイミーの作品好きな中で、おすすめできる方ではないかな。
とりあえず、好きな人はいいけど、濃すぎてむせるかも
これ読んで、「山田詠美最悪」っておもちゃうのは勿体ないと思う。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
この本の登録が見つからなかったので仮で。
初期作品には山田詠美さんの日本人ぽくない感覚や表現が、色濃く表れている。
これが日本が舞台の物語に落とし込まれると、新鮮さ、鋭さが際立ちさらにかっこいい。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
というワケで急遽メジャーどころをザッピング。
デビュー作を含めた初期の作品が3つもまとめられてるこの一冊は、新潮社よくやったと言いたくなる(何様)
初期作品がこんなにも黒人男性との恋愛物ばかりで驚いた。
確かに黒人というキャラクターは、生い立ちであったり社会的立場だったり、それだけで色々な意味を持つ記号とはなるけれど。
うーん。
あれ、でも「ジェシーの背骨」は黒人ではないのか??
まぁ本当に初期の作品なので、今のものと比べて印象をあれやこれやと述べるのもお門違いかなと。
ただ、彼女の小説はそもそも女と男以外にはなくて、国籍だったり肌の色は関係がなく、せいぜい出身地方の違いくらいにしか捉えられてないのかなと、そういうややこしい社会問題は関係なく、単に男と女の関係性だけに焦点が当てられているのは好印象、かも。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
『ベッドタイムアイズ』、『ジェシーの背骨』は芥川賞候補作。
恋人の連れ子との関係に葛藤する女性を描く『ジェシーの背骨』が素晴らしい。
親から愛されなかった11歳の少年の心情がなぜこんなにわかるのか。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そういえば山田詠美って久しく読んでないなぁと思い手に取った。
黒人の男性と日本人の女性の性愛の話書く人、というくらいの認識。
実際、この本に関しては当たっているかも。
書き出しから印象的でスッと入れる。
文章がうまいなぁと思う。
3編が収録されているが、1冊でお腹いっぱいという感じ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
最初の文から2人の濃密な大人の雰囲気の漂う世界観に引き込まれます。
黒人の男との恋なんてあんまり現実味のない設定なのに,物語の途中途中に自分が恋愛しているときに思ったような事が書かれていて共感できます。
ラストもせつない!
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
山田詠美さんのデビュー作ってこんなんなったんだ!
驚いたー。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
スプーンとわたしの壊れるようにしか愛せなかったお話。
濃いです。
荒削りって意見もあるけど、らしい。
amyさんらしい。
テンポが良いので読みやすい。
あら?ちなみにわたしが読んだのは“ベッドタイムアイズ”だけなんだけど。
やっぱり誰かがいなくなる、って描写が切ない。
スプーン。
始まりは視線だけだったのに。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
読んだのはハードカバー。
久々に読んだ名作。
甘い雰囲気と冷たい感じ、
読んでて辛くなった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
三編の中ではジェシーの背骨が一番読後感が良くて好き。
「家族」って必ずしも父、母、子供ってカテゴライズされなくてもいいよなって改めて思った。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
初めて読んだ時に山田詠美ってかっこいいなーと思ったのだ。
わたしが絶対見ることのない世界を見せてくれる。
そして切ない。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
男女の間の刹那的なモノを描いた作品が何本か。
すごくどろどろでねばっこい!
笑
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
少しやらしい場面も多々あるんですけど気にならずにさらっとよめる。
最後が切ない・・・!
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
のだけど、あまりの凄さに読み進められず・・・中断して多和田葉子『犬婿入り』、野中柊『ヨモギ・アイス』、江國香織『ホリー・ガーデン』、さらに桐野夏生『OUT』の上巻(この本のレビューは下巻を読んでから書きます)まで挟んで、女性作家の作品のストックが切れてしまったので仕方なく戻って、やっと読み終えた、感じ。
山田詠美って中高生向けのお話を書く人じゃなかったの!
イヤWikipediaにも‘作品は主に「大人の男女の恋愛・性愛」を描くものと、「子供や思春期の少年少女」を描くものと二系統あり[・・・]’とあったし、それを踏まえて初・山田詠美としては大人向けの方を選んだのだけど・・・私、どうやら大人じゃなかったらしいです(笑)。
まぁ「指の戯れ」の後半から少し納得いくようになり、「ジェシーの背骨」ではなんと、お風呂で汗をかいた顔でもくっきり感じるくらい、気が付いたら涙を一筋流してましたが。
というわけで切り捨てるのはまだ少し待って、今度はお子ちゃま向けの方を読んでみようと思いますが・・・
ふぅ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ひねくれたり甘えたり、みんなぐっと掴まれるくらい「分かる!
」って言いたくなる。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
私も黒人のお尻に触ってみたいけれど、叶わない願いだろうな。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
山田詠美ラヴァーになった原点で今でもたまに読んだり。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ドMがドSに、ドSがドMに。
プッシィプッシィ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そういえば山田詠美って久しく読んでないなぁと思い手に取った。
黒人の男性と日本人の女性の性愛の話書く人、というくらいの認識。
実際、この本に関しては当たっているかも。
書き出しから印象的でスッと入れる。
文章がうまいなぁと思う。
3編が収録されているが、1冊でお腹いっぱいという感じ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ただ愛し合うしかなかった男女。
愛とは狂気を伴う
危険なもの。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
驚いたことに、この人の本はどれも全然違う
共通の軸みたいなものは感じるけど
あまりに違うので、違う人の本を読んでる気持ちにさえなる。
デビュー作のベットタイムアイズは、
GIの黒人男性と、日本人のおんなのこの恋愛の話。
恋愛、といってもその響きの爽やかさはどこにもなく
もっと淀んでいて
何日も窓を開けていない部屋の中の空気みたい。
こんなに直接的に卑猥な表現が出てきても
なんだかそれが嫌じゃないのが、山田詠美らしい。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
どの作品も恋愛が絡んできますが、爽やかで幸せなだけの恋愛ではありません。
人と人との激しい気持ちのぶつかり合いが描かれています。
結構大胆なシーンや女性としては痛々しい場面もあるかもしれません。
しかし、それだけではない何かがある作品です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
力の漲った張りのある文章。
”スプーンは私をかわいがるのがとてもうまい。
ただし、それは私の体を、であって、心では決して、ない。
”
スプーンとは、なんてことない黒人のニックネームなのですがこのインパクト。
確固たる才能。
下品な言葉が続くものの、その奥にあるのは根源的な切なさだった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ジェシーの背骨が好きです好きとかじゃないんだけどジェシーがなんかほっとけない。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
”男の子”が”男”に成長してくのを書いた話だけど、視点がジェシー(その男の子)の父親の恋人だから不思議。
母親としても見れない、ただの女としても見れない、そういう女性をどうやって捉えていくか、その変化が彼の成長具合なのかな~、なんて思ってみたり。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
どの作品にもペーソスと優しさを感じる部分が合わさっていて、それが良かった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
翌年、指の戯れとジェシーの背骨を発表。
この3作ならリロイとルイ子の指の戯れが一番小説としてはいいかなと思う。
山田詠美を知る上ではこの3つは欠かせないとは思うけど、この後の作品のほうが好き。
ジェシーの背骨は読まずに、トラッシュ(山田詠美著)を先に読んだ方がいいかも。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そして、相手を愛する事と、自分を傷つける事もまた同義だ。
愛する人に対する執着が、自分と同化される。
こんな風にはならないと、思ってるあなた。
きっとその片鱗は誰でも持っているよ。
怖いくらいの気持ちの渦が胸の中心にあるよ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ヤバい!
これは今までにない衝撃と、満たされた何かが印つけられた!
なんだろう。
。
。
恋愛していく上で、どうしても言葉にできないモヤモヤしたものを
言葉として形づけてくれたっていう満足感。
ハマりそう。
。
。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
』
このなかの「ジェシーの背骨」が私のお気に入りになった。
他の2作、むしろ私は「ベッドタイムアイズ」が読みたくて、この文庫を買ったのに、結局、世界観があまりにも、かけ離れていて、私とは違う世界な気がして、あまり好きなものとは思えなかった。
世界観が違っても好きだと思えるものもあるけど、私の苦手分野な感じがして、世界に浸れなかった。
かな。
『ジェシーの背骨』は、綺麗で若い女ココとココが愛しているリックとその息子ジェシーの話。
むしろ、ココとジェシーの話。
ジェシーはクセのある子供で、子供好きの私でも、思わず、おてあげになりそうな素直じゃない男の子。
それは育ってきた環境が、両親の憎しみの中だったということに関係しているけれど、あまりにもにじまがっていた。
ココは、子供との接し方がわからず、どうしたらいいのかと混乱する。
混乱して、怒りながらも、正面からぶつかりあって、最後には、人間と人間として、ジェシーと心を通わせることができる。
案外、こうして、書いてしまうとアッサリしてるように思うけど、
大変なのだ、こどもって。
と深く深く思った。
子供と真正面から向き合うって闘いなのだ。
ジェシーとココの最後の火事を見ながら喋るシーンが、本当にほっとできて、読み終わった後に微笑が残った。
最初に抜粋した文章の続きが、すごく好きだ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
メイクラブまでは一瞬だった。
クラブ歌手キムと黒人兵スプーン。
溜息だけの会話、肌に溶け込む肉体、男の刻印が女に押され、狂おしい愛が二人を包む「ベッドタイムアイズ」。
黒人ピアニストが奏でる愛と復讐の旋律「指の戯れ」。
愛し始めた黒人中年の連れ子に翻弄される女の憎悪と慈愛「ジェシーの背骨」。
デビュー作を含む著者初期の輝かしい三編。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
字が大きい(単行本)。
樋口加南子が個人的に好きだったのが記憶に・・・
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
デビュー作の時点から既にもう山田詠美節みたいなものがあったんだなぁ,と思う。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ジェシーの背骨が個人的にはなかなかの傑作、将来子どもを欲しがる気持ちは確実に削がれるけど・・・w
時たま出てくる鋭い指摘・斬新な表現がクセになる。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
外国の人の愛し方ってきっと自分には受け止めきれないと思った。
指の戯れ。
奴隷のようにぞんざいに扱われた男が有名なピアニストとしてもう一度女の前に現れる。
男は女のことを好きで好きでたまらなかったんだろうな、きっと最後まで好きだったんだと思う。
愛の形や色は些細なことで多く変わってしまう。
何かに似てるけど思い出せない。
ジェシーの背骨。
ココとジェシーの攻防。
ジェシーのアンバランスさ、ひどいマムでも大好きなこと、気持ちを吐き出して成長した瞬間。
素晴らしかった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そりゃ当時にしては過激スギル。
けどそれはひとそれぞれどんな男とどんな女が出会うかはわかない。
あれよあれあれ。
しっちゃかめっちゃかいろんな恋をスル。
恋は自由だ奔放でアレ。
でも自由はちゃんと宿題を用意してたりする。
キモチを確かめたかったのか自分を知りたかったのか相手にうつった自分を確かめたかったのか確実なものを欲しがる。
果てしない宿題はいよいよ困惑させる。
夏休みの宿題どころじゃない。
奔放でアレというのは口でいうほど生易しいものじゃない。
自分に会いにいくようなものだカラ。
とかね。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
内容は忘れた。
黒人とやりまくってるはなしだっけ?
どーでもいいやw
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
これでどっぷりはまっていきました。
今でも上位作品です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
でも今となっては誰にも言えない。
今でも視線から始まる恋というのはどきどきするけど、チープな恋にいつも走ってしまうん だ なぁ
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
そうか~こんな感じだったか。
後期の作品に比べて圧倒的な切実さを感じる。
書かざるをえない内から湧き出るものを。
とりあえず、自分の中で「完璧な文章などといったものは存在しない」の横に「スプーンは私をかわいがるのがとてもうまい」が刻まれました。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
この本の登録が見つからなかったので仮で。
初期作品には山田詠美さんの日本人ぽくない感覚や表現が、色濃く表れている。
これが日本が舞台の物語に落とし込まれると、新鮮さ、鋭さが際立ちさらにかっこいい。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
さらに女性が書いたとなると
白人・黒人コンプレックスで私は猿みたいな日本人なんて嫌いなの
なんて言ってる勘違い女が頭をちらついて
特に横に英語が書いてあったりするといらだつ。
さらっと読める小説ではあるけれども、もう読まないだろう。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
無理をしながら読んで、終盤、スプーンとの別れのあたりからぐうっと良くなった。
後ろに当時の写真があるのがレトロな感じ。
作成日時 2007年06月01日 20:48
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
なんか、力はいってるかんじがする。
高校生の時読んだから、性描写が正直目からウロコものだった
けど、いやらしいって悪いことじゃないのかも
男の人って、もしかするとかわいいのかも
って初めて思った本でした。
うーん。
でも、エイミーの作品好きな中で、おすすめできる方ではないかな。
とりあえず、好きな人はいいけど、濃すぎてむせるかも
これ読んで、「山田詠美最悪」っておもちゃうのは勿体ないと思う。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
スプーンは私を可愛がるのが上手い.
こんな風に誰かを愛したことあったけ
えろいとかそうゆんじゃない。
あたしは綺麗だと思う。
ラストは涙腺が緩んだ。
山田詠美の処女作。
あたしは好きだな。
指の戯れ
男を捨てたルイ子
それと同じように捨てられていく自分。
復讐だとかそうゆうのなんだけど
とっても切ない。
あの人がほしくてほしくてたまらなくなった
ルイ子の気持ちがたまらなく切ない。
プライドとか関係なしに欲しくなったんだろうね。
男に溺れて行く様がなんとも切ないラブストーリーです。
ジェシーの背骨
母親の愛情を知らない子供
人に対する愛し方はもちろん
愛され方も知らない子、ジェシー。
愛する男の連れ子との奇妙な3人暮らし。
とても深い。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
1つめは暴力的衝動と不器用な愛情表現。
2つめは嫉妬と男性の変身について。
ものすごく山田詠美らしい作品。
3つめは子供と男と、人間が関係を築いていく過程のでこぼこ。
読み心地がよくて、伝えたい中身さえわかってれば単純な文章でも十分なんだってわかった。
中身が肝心ね。
子供との関係ってこういうのがあるんだって新鮮な発見があった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
「ジェシーの背中」母親の愛に触れられなかった11歳の少年の屈折した心と、どう対処したらよいか悩む主人公の葛藤がよく表現されている。
2019.7.2
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ちょこっとどろどろしてるんだけどそんなのを気にせずさらっと読めます。
ラストがすごく哀しい。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
『ベッドタイムアイズ』、『ジェシーの背骨』は芥川賞候補作。
恋人の連れ子との関係に葛藤する女性を描く『ジェシーの背骨』が素晴らしい。
親から愛されなかった11歳の少年の心情がなぜこんなにわかるのか。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ただし、それは私の体を、であって、心では決してない。
クラブ歌手キムと黒人兵スプーン。
日本人の少女と黒人の恋人との出会いと別れを、痛切な抒情と鮮烈な文体で描き、選考委員各氏の激賞をうけ文芸賞を受賞した話題のベストセラー。
「ベッドタイムアイズ」。
黒人ピアニストが奏でる愛と復讐の旋律「指の戯れ」。
愛し始めた黒人中年の連れ子に翻弄される女の憎悪と慈愛「ジェシーの背骨」。
デビュー作を含む著者初期の輝かしい三編。
1996/10/20 YKから
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
大いに盛り上がります。
鉄板です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
この人の恋愛小説の中に子供が出てくるものをはじめてよんだ。
あとの二編は山田詠美の恋愛物同様ひたすら甘ったるいだけで(切なくもあるんだろうけど、そこまで主人公に感情移入できない)つまんなかった。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
狂気の中で愛は永遠に愛でしかない。
どこへも行けない。
愛しかないの。
哀しみも美しいまで愛へ帰り、私は何度でも泣いてしまうのだ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
いや、相変わらずかもしれないけど、読んでて疲れなかった。
最後はちょっと悲しいけど、読後感は悪くない。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
ただし、それは私の体を、であって、心では決して、ない。
この本のレビューはよくメイクラブと「純愛」って書かれてるけど、そうじゃないと思う。
っていうかそんな愛は探してるうちは見つからんと思う。
キムとスプーンは、ひたすら、堕落、ふぁっく、退廃、の繰り返し。
体だけ。
そこがいい。
その繰り返しが最高に芸術的で、個人的にはキムが最後スプーンのことを心から「好き」になってしまっていたのがちょっと個人的には物足りなかったくらい。
入り込み、体内に飛び火し、やがて沈着し、ゆっくり溶けて甘く染み込んで行く。
2 sweet + 2 be = 4 gotten
TOO SWEET TO BE FORGOTTEN.
甘すぎて頭が痛くなるヌガーとか、
保存料着色料たっぷりのてかてかしたJUNK FOODとか
ジンのストレートで喉が焼ける、とか
そーいう味覚がお好みの方はぜひ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
」という言葉の軽やかさは切なくて笑いたくなる
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
というワケで急遽メジャーどころをザッピング。
デビュー作を含めた初期の作品が3つもまとめられてるこの一冊は、新潮社よくやったと言いたくなる(何様)
初期作品がこんなにも黒人男性との恋愛物ばかりで驚いた。
確かに黒人というキャラクターは、生い立ちであったり社会的立場だったり、それだけで色々な意味を持つ記号とはなるけれど。
うーん。
あれ、でも「ジェシーの背骨」は黒人ではないのか??
まぁ本当に初期の作品なので、今のものと比べて印象をあれやこれやと述べるのもお門違いかなと。
ただ、彼女の小説はそもそも女と男以外にはなくて、国籍だったり肌の色は関係がなく、せいぜい出身地方の違いくらいにしか捉えられてないのかなと、そういうややこしい社会問題は関係なく、単に男と女の関係性だけに焦点が当てられているのは好印象、かも。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
カタカナの名前に最初の方は慣れないけど、だんだん引き込まれてくる。
すごく斬新に映った。
★ベッドタイムアイズ
「私は自分の目の前にあるものだけを愛するだろう。
目に見えるものしか見たくない。
去って行ったものは存在しないものなのだ。
」
情婦情夫の恋愛。
自分の住む世界とはあまりにも違っているけれど、真剣に愛と向き合っている様子は好感が持てる。
最後は主人公に感情移入して泣きそうになった。
★指の戯れ
「ソロイは二人きりになった途端、とても幸福になり、私はやっと彼に愛情を感じる。
」
「幸福」という単語が魅力的に感じた。
SMの話かな、と思っていたが、途中からの流れと最後の結末には驚いた。
★ジェシーの背骨
「彼が望んだのは、ボランティアのようにジェシーの面倒を見て、それに感謝される事でも、母親のように彼から慕われる事でもなかった。
」
ジェシーというのは主人公の彼の息子。
ジェシーがいない間恋人の主人公に面倒を見るわけだが、おさんどん的な要素は全くなく、荒々しいが感動もある。
ジェシーは子どもだが、人間臭くて好き。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背骨 (新潮文庫)
この作品で山田詠美を知り、好きになりました。
とても切なくて美しい物語を書かせたら日本一なのでは?と個人的に思っています。
恋愛ものはほぼ読みませんが、これは何度も何度も読んでしまう名作です。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
でも、ジェシーの気持ちは分かる。
子供だなあ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
どれもちょっとずつ切なくて悲しい。
初期の作品で山田詠美らしい小説。
私はすきだけど、性描写とか生々しいのが嫌いなひとはだめそう。
最初に読んだときはちょっと気持ち悪いと思ったり、よくわからなかった部分もあった。
今また読むとすごくいい。
出てくる男はなんか人間らしくて可愛いじゃんて思う。
欲深いのは悪いことじゃない。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
衝撃的な山田詠美との出会いがこの本でした。
今もたまーに読み返したくなります...
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
最初の文から2人の濃密な大人の雰囲気の漂う世界観に引き込まれます。
黒人の男との恋なんてあんまり現実味のない設定なのに,物語の途中途中に自分が恋愛しているときに思ったような事が書かれていて共感できます。
ラストもせつない!
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
萌え作品はソース定食
アニメ、特撮、アイドルと、割と浅く広くオタジャンルをカバーしている私ですが、意外とその中心たる萌えジャンルに対してはフォローが弱いんですよね。
私にとってはあくまで「萌え」ってのは調味料であって、メインディッシュにはなり得ないんですよ。
例えば『涼宮ハルヒの憂鬱』。
フィギュアとか萌えグッズもたくさん売ってるけど、これだって学園SFコメディという作品の核がシッカリあって、ちゃんとストーリーもあるし、上等の演出もあるわけでしょう。
私にとってはストーリーが白米、キャラクターがトンカツ、音楽が添えのキャベツだとしたら、「萌え」はそのトンカツにかかってるソースみたいなもんなんですよ。
だから、萌え作品って私にとっては、
ソースそのものをおかずにした「ソース定食」なんです。
それはちょっと……(汗)って思うでしょ?
そうねぇ。
例えば今だと流行りの『けいおん!
』とか。
さすがにこれだけ人気だとちゃんとチェックはしてます。
同ジャンルの他作品と比べてクオリティが高いのもわかります。
軽音楽部に集まった女の子4人の日常を描いたこの作品。
あれが少年マンガだったらさ、主人公は楽器素人でも何か一つ得意技があるとか 、学園祭のライブを成功させないと廃部になるって条件提示とか、なかなか自分を認めてくれない先輩への反目とか、あるいはいいとこを見せたい憧れの異性とか、そういう読者を物語に引きこむためのストーリー要素が盛り込まれるもんでしょう。
だけど特にないんですよね。
ただ「可愛い女の子の可愛い姿が見たい」ってニーズだけをマーケットとして作品が成立しちゃってる。
私には苦手な部類です。
だから主人公一人に各種女の子そろえましたって感じのハーレムアニメってほとんど見ないし、好きになった作品もないんですよね。
本編・本道からスピンオフした魅力としては「萌え」もすごく好きなんですけどね。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
「ベッドタイムアイズ」は、黒人の脱走兵であるスプーンと、クラブの歌手である日本人女性キムの性愛をつづった作品です。
二人が、引き離されることになるまでの時間を、身体を通じて溶けあっていく経過がえがかれています。
「指の戯れ」は、ルイ子のもとに、かつて気まぐれで交際したリロイ・ジョーンズが、有名ジャズ・ピアニストとして帰ってくる話。
二人の関係は以前とはまったく異なっていながらも、過去のつながりを二人が以前とはべつのしかたでたどって結びついていく過程がえがかれます。
「ジェシーの背骨」は、リックを愛するココが、彼の一人息子であるジェシーの世話に振りまわされながらも、ジェシーについての理解を深めていく話です。
愛に飢えたジェシーの振る舞いに読者のほうも感情を揺さぶられながらしだいに彼に共感をいだくようになっていきます。
著者の初期作品といえば、日本人女性と黒人男性との濃密な性愛描写を含んだ恋愛小説というイメージが先行して、多少敬遠していたのですが、三作品ともそれぞれにちがった男女の関係がえがかれており、ともあれ強い印象をのこす本でした。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
こうした山田詠美の本は、今後も読んでいきたいところ。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
心が痛くなる。
でも映画はがっかりだったな。
ベッド タイム アイズ指の戯れ・ジェシーの背
この気持ちどう表現すればいいんだろうっておもうこと多い。
子供はストレート。
言葉が上手く操れなくても行動で話そうとしてるもんね。