萌えいづる

京おんなのエロスは業が深い――『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。
京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。
悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。
結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、子どもを亡くし離縁した夫と身体を重ねる女(第五話 忘れな草――長楽寺)……濃厚なエロスと、深い悲しみが心身に刻まれた女性たちの運命のゆくえを、古都を舞台に抒情豊かに描く、感動の官能小説。

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コメント

  1. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  2. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  3. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  4. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  5. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  6. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  7. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  8. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  9. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  10. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  11. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  12. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  13. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  14. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  15. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  16. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  17. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  18. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  19. user より:

    平家物語の悲劇の女性たち、建礼門院徳子、祇園女御、横笛、小督局、祇王と仏御前を現代の女性たちの悲劇に重ね、そのゆかりの寺を訪問するというロマンティックな展開が、それぞれがエロティックな描写の展開に及ぶという何ともオシャレな小説。
    そして最後の第5章では長楽寺の「独白ノート」に25年前から何人かの女性の悩みの声を見つけ、それが各章の主人公に重なるとともに、何と義母も登場するというオチが秀逸だった。
  20. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

  21. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

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    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  22. user より:

    2015年、46冊目は花房観音女史の官能短編集。
    平家物語とそれにまつわる京都の地を絡めた、全伍編。

    序:昭和五十年代のある女性の手記(?)。

    そこびえ:男性への従属願望が強い女性の物語。

    展開は容易に予想できた。
    官能度は高め。

    滝口入道:年下の男とのフェティッシュな関係に溺れる女性の物語。

    いきなりの変化球(?)。
    でも、このラストは好き。

    想夫恋:突然に夫から離婚届を突き付けられた女性の物語。

    こんな夫婦は実在しそうな気もする。
    読者それぞれが、今後の展開を考えるだろうな……。

    萌えいづる:不倫の果てに若い女に恋人を奪われた女性の物語。

    官能度高め。
    しかも、濃いめの描写。
    コレもこの後を考えてしまうなあ……。

    忘れな草:娘の死と、それにより離婚した夫のどちらも忘れられない女性の物語。

    全体を締める役割を担った一編。

    栄枯盛衰、刹那的な物、過去と現在、等々……。
    各エピソードも、並びの順も良く出来ている。
    一編目で、下敷きを踏襲しておいて、いきなり、二編目では変化球投げてくるあたりはしたたかで上手い。
    官能描写も、濃密に感じるものも、味付け程度に感じるものもあり。
    単に「官能」と括るには少し惜しい。

    読みごたえ的には短編集なので、物足りなさも感じるが、読むコト自体を楽しめる一冊ではあると思う。

    京都行きたい。
    人気の少ない、古寺でボケ~っと、時間の流れ忘れたい。
    実際は30分として、そうしていられないのだろぅが……。

  23. user より:

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。